第13回ラテンビート映画祭｜LATIN BEAT FILM FESTIVAL 2016

今年で13歳を迎えたラテンビート映画祭。ついにティーンエイジャーの仲間入りです。それを象徴するかのように、ハビエル・マリスカル氏によるメインビジュアルでは１組の若い男女が思い切りキスをしています。人目を避けるように、暗い路地裏でキスをする２人。彼らを照らし出すものは情熱の炎だけです。なんてラテンな情景でしょう！！
しかし同時に、この絵は曖昧さもはらんでいます。女性が男性にキスを迫られたようにも見えますし、逆に女性が男性を誘惑したようにも見えるのです。

２人のキスは、私たちがスクリーンで目撃してきた、たくさんのキスへのオマージュでもあります。映画の中で交わされた数々のキスは、私たち自身のキスのあり方もより素敵なものに変えてくれたはずです。
そして何より、これはラテンビート映画祭を長年応援してくれた皆さんや、今年初めて来てくれる皆さん、そして未来のファンの方々に向けた感謝のキスでもあります。

本映画祭では毎年、ドキュメンタリーからフィクションまで、すばらしい作品を厳選してきました。その中には、今年のメインビジュアルを飾った２人のような情熱的なカップルや、魅力的だけれど変わった人々、親しみやすさと危険さを持ち合わせた人々などが登場します。どれも、どこかで見たような人たちが繰り広げる、素晴らしい物語です。

ティーンエイジャーに突入した今年のラテンビート映画祭でも、魅力満載の作品をそろえてお待ちしています。
Besos,

アルベルト･カレロ･ルゴ